ABOUT

はじまり このテキストを書いている石橋こと、わたしの簡単な紹介をさせていただくと、音楽業界で働きつつ、過去には海外のニッチなデザインでスクリーンプリントされたTシャツを集めたセレクトショップを運営してました。 ある日、わたしの携帯電話にTHE NOVEMBERSというバンドでドラムを叩いている吉木氏から珍しく連絡がきて、「オンライン上でTシャツ屋を一緒にやりませんか?」と言われたのが今から一年半ぐらい前のこと。彼は「喉が渇いたからコーヒー飲みましょうよ」ぐらいなテンションでわたしを誘ってくれたことを鮮明に覚えている。 そしてもう一人、吉木氏とは懇意な関係であり、来日アーティスト等の撮影クレジットでよく名前を目にしていたカメラマンの古溪氏を誘って、それぞれ異なる業種の三人が集まってバンドTシャツを主体とするオンライン専門のTシャツ屋を始めることになりました。 どんなお店にしたいか? お店を始めたきっかけは? お店を始める上でとても重要なテーマですが、明確なプランニングやブランディングを机上で考えるのではなく、異業種の三人が揃ったことにより、まずはその嗅覚と感覚を大事にしていきたい。傍から見たらすごくどうでもよいこと。例えばジーンズの裾はチェーンステッチのイエロー綿糸、スウェットの縫製は4本針、FRUIT OF THE ROOMのタグは80年代等々、そんな些細なことに魅力を感じて、わざわざ人から気づかれないようなディテールに拘りたくてしょうがない大人3人が、ひたすらにヴィンテージのバンドTシャツを探したり、時代に逆行したモノに興味を持ったりするのは、単純に自分が着たいと思うモノを探しているだけであって、せっかくならそんなマイノリティな価値観を誰かと共有してみたいということが、「debaser」というお店をはじめたきっかけかもしれません。 「debaser」のロゴはカナダのバンド、METZのヘイデン・メンジーズによる描きおろしのイラストで、お店の立ち上げを記念して、オリジナルロゴTシャツも作成しました。90年代に見られた懐かしい雰囲気です。 説明が長くなりましたが、そんな3人がはじめるお店をゆるく末永く見守っていただけたら幸いです。よろしくお願いいたします。 2020年6月 吉木諒祐 古溪一道 石橋はじめ